戸籍謄本を集める方法

相続手続きは亡くなった人(被相続人)の出生から死亡までの連続した戸籍謄本を求められることがほとんどです。

戸籍は「本籍地のある役所」で保管されており、本人や親族ら代理人が申請すると戸籍謄本を取得できます。また、窓口だけでなく、郵送による取り寄せも可能です。亡くなった人の本籍地が近隣であれば役所の窓口に尋ねることはできますが、遠方の場合は郵送での請求が現実的です。

どのような手順で集めたらよいのでしょうか。まずは、最新のもの(最後に作成された戸籍についての戸籍謄本)から取得していくことになります。

①本籍地を確認する

最後の住所地=本籍地とは限りません。

・住民票の除票を本籍の記載有りで取得する。死亡時点の本籍が載ってます。

・親族に確認する

②本籍地に戸籍を請求するための必要書類を揃える

・戸籍証明書等交付申請書(役所のホームページにフォーマットが掲載されていることが多いです)

・申請者の本人確認ができる書類(運転免許証、マイナンバーカード等)のコピー

・被相続人と同じ戸籍に入っている人以外の方が請求する場合は、申請者が直系であると確認できる戸籍のコピー(同じ自治体に戸籍がある親族が申請者の場合は不要です。)

以下は郵送で請求する際に必要です。

・返信用封筒(宛先記入、切手貼付)

・手数料分の定額小為替

手数料は戸籍謄本及び抄本1通450円、除籍謄本及び抄本、改製原戸籍謄本及び抄本は1通750円の自治体が多いです。定額小為替は郵便局で購入が可能です。1枚につき200円の手数料がかかり、有効期間は発行から6カ月です。

③本籍地の役所の窓口で請求する

窓口で請求の場合は、不備がなければその場で発行してもらえます。郵送の場合は、不備がなければ概ね1週間ほどで返送してもらえます。不備があれば役所から連絡があるので補正の対応をしましょう。

戸籍謄本は通常、複数取り寄せなければなりません。一生一つの戸籍だけで生涯を終える人は少ないからです。本籍地を変更したり、婚姻したり、あるいは法令が変更されたりといったことがあると、そのたびに戸籍は新しいものが作成されることになっています。取り寄せた戸籍を読み解くと、その戸籍以前に入っていた本籍地が載っています。その本籍地の役所に再度同じ手順で戸籍を請求します。

被相続人の戸籍は出生から死亡までの連続した戸籍謄本が必要となりますので、抜け漏れが生じてはなりません。

現行の戸籍謄本はコンピュータ化されているため読み解きやすいですが、以前の戸籍は手書きで作成されており、戸籍の様式によって本籍地の記載場所が異なっていたりと、次にどこの役所に請求したらよいのかわからないことも多いです。窓口で請求した場合は、「出生までさかのぼって戸籍謄本・除籍謄本の交付を受けるには、次にどこの役所へ請求すると良いか」を窓口の担当者に聞くと教えてくれることもあります。

戸籍謄本の請求は自分で対応すると手間も時間も大きくかかってしまいます。専門家へ依頼するとより確実かつスムーズに進められて、ほかの面倒な相続手続きをまるごと任せられるメリットがあります。

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