なぜ「在留カードが有効」でも外国人入居は断られるのか― 大家・管理会社が見ている本当のポイント

― 大家・管理会社が見ている本当のポイント ―

外国人の方から、また不動産会社や大家さんから、次のような声をよく聞きます。

「在留カードは有効なのに、なぜ入居を断られるのですか?」

この疑問はとても自然ですが、日本の入居審査では“在留カードが有効かどうか”だけでは判断されていません。

本記事では、行政書士・宅建士として実務の現場に立つ立場から、
大家さん・管理会社が実際に見ているポイントを整理します。


在留カード=居住の安定、ではありません

在留カードは、あくまで
「現在どの在留資格で、いつまで日本に在留できるか」を示す身分証明です。

しかし、賃貸契約で重要視されるのは、
**「これからも安定して日本で生活を続けられるか」**という点です。

そのため、入居審査では次のような視点が重視されます。

  • 在留資格の更新見込み
  • 実際の就労・活動内容
  • 収入の継続性
  • 契約内容と在留資格の整合性

在留カードの期限が残っていることと、
将来にわたって安定して居住できることは別問題なのです。


大家・管理会社が不安に感じる典型的なポイント

① 在留期間が短く、更新見込みが見えない

残りの在留期間が数か月しかない場合、
更新できるかどうかが不透明であれば、
「すぐ退去になるのではないか」という懸念が生じます。


② 就労実態や雇用契約が不安定

  • 契約期間が極端に短い
  • 更新条件が曖昧
  • 業務内容が在留資格と合っているか分かりにくい

このような場合、
収入の継続性に疑問が持たれやすくなります。


③ 在留資格と実際の生活状況のズレ

たとえば:

  • 学生なのに、学校との関係が不明確
  • 就労資格なのに、実際の仕事内容が説明されていない

こうしたズレは、
将来的な在留資格トラブルにつながる可能性があるため、
入居審査では慎重に見られます。


「断る大家が悪い」わけではありません

外国人入居が断られると、
「差別ではないか」「外国人だからではないか」
と感じる方も少なくありません。

しかし、実務上は、
リスクを判断する材料が不足しているだけ、というケースが多く見られます。

逆に言えば、

  • 在留資格の見通し
  • 就労・収入の状況
  • 今後の生活計画

これらが第三者にも分かる形で整理・説明されていれば、
入居につながるケースは少なくありません。


入居前の「事前整理」が結果を大きく変えます

入居審査で重要なのは、
「問題がない」と言うことではなく、
**「なぜ問題がないのかを説明できること」**です。

  • 在留資格と活動内容の整理
  • 更新時期や見込みの整理
  • 雇用・収入状況の説明

これらを事前に整えることで、
大家さん・管理会社の不安は大きく減ります。


外国人入居サポートについて

当事務所では、

  • 大家・管理会社向けの入居前チェック支援
  • 外国人本人向けの事前説明資料整理
  • 在留資格と居住の安定性に関する整理・助言

を行っています。

外国人入居審査は、
**「断るか、通すか」ではなく、
「説明できるかどうか」**の問題です。

お困りの際は、状況に応じた整理からサポートいたします。


※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、
具体的な事案については個別の確認が必要です。