永住者・技人国も「管理対象」の時代へ

2025年12月、政府は永住者および「技術・人文知識・国際業務（技人国）」を含む在留資格について、 在留管理を大幅に厳格化する方針を示しました。

背景には、在留外国人数の急増（約395万人）と、 社会保険・税・就労実態の不適切なケースが一部で顕在化していることがあります。

■ 永住者に関する見直しポイント

• ✔ 独立生計要件（収入・資産）の実質的引き上げ
• ✔ 新たに「一定の日本語能力」を求める案
• ✔ 永住後も素行・納税・保険加入状況を厳格にチェック

「永住＝ほぼ日本人と同じ」という従来の認識は、 今後は通用しなくなる可能性が高いと言えます。

■ 帰化要件も実質的に厳格化へ

これまで「永住（原則10年）」より短い5年とされてきた帰化要件についても、 居住年数を10年以上に引き上げる方向で調整が進められています。

あわせて、納税・社会保険料・年金の支払い状況が より厳しく審査される見込みです。

■ 技人国（技術・人文知識・国際業務）も対象に

技人国は約45万人と、永住者に次ぐ規模の在留資格です。 一方で、

• ✔ 単純労働に近い業務への従事
• ✔ 企業側の資格外就労管理不足

こうした問題を受け、企業側も含めた監督・審査強化が進められる予定です。

■ 国保・年金未納は「在留不可」へ

特に重要なのが、税・社会保険料未納情報の在留審査への反映です。

• ✔ 2027年6月からマイナンバー連携で未納情報を把握
• ✔ 国民健康保険料の一定額未納で更新・変更不可
• ✔ 国民年金の未納も審査対象化を検討

さらに、医療費不払いの情報共有基準も 「20万円以上 → 1万円以上」へ引き下げが検討されています。

■ 行政書士としての実務的アドバイス

• ✔ 税・国保・年金は一切の未納を作らない
• ✔ 技人国は職務内容と学歴・契約内容の整合性を再確認
• ✔ 永住・帰化を検討している方は早期着手
• ✔ 在留期限ギリギリ申請は避ける

■ まとめ

今回の方針は「外国人排除」ではなく、 在留の質を重視する方向への大転換です。

ルールが厳しくなる前に、正しく備えることが 将来の在留安定につながります。

更新日：2025-12-12

Japan Plans Stricter Immigration Control for PR & Work Visas

In December 2025, the Japanese government announced plans to tighten immigration control, including for Permanent Residents and Engineer / Specialist in Humanities / International Services visas.

Key points under discussion:

• Stricter income & livelihood standards for PR
• Possible Japanese language requirement
• Closer monitoring even after PR approval
• Stricter screening of job content under work visas
• Automatic checks for unpaid tax, pension, and health insurance via MyNumber (from June 2027)

From 2027, unpaid national health insurance or pension contributions may result in denial of visa renewal or change of status.

Professional advice

• Never leave taxes or insurance unpaid
• Ensure job duties strictly match visa category
• Apply early for renewals, PR, or naturalization

Updated: 2025-12-12